私にとって、専業主婦になることはすごく怖いことだった
家事の中で、得意なものがひとつもないのに、家事だけをして暮らしていくということが想像できなかった。
そして、これといって趣味もなく、家にいると見たくもないテレビだけをつけて、だらだらとすごしてしまうのでは…未知の世界
でも今は立派な専業主婦。
毎日楽しくて仕方がない。
胸をはって専業主婦宣言できる。
これまでの私
なぜそうなったのかはわからないけれど、高校生くらいから、家に帰るのはごはんを食べて寝るためだけだった。学校が終わると塾に行き、その後友達と喋って、家に帰ってごはんを食べて、お風呂に入って寝て。また起きたら学校に行く。週末も塾があったり、友達と遊びに行ったりで、明るい時間に家にいることはないに等しかった。
短大に進学しても、同じ調子で、学校が終わったら、バイトに行くか友達と遊んで、帰るのは夜。家でご飯を食べる日もあれば、そのままお風呂に入って寝ることも。
家でゆっくり過ごすということが、本当になかった。自分の部屋も荷物置き場兼寝る部屋。
両親と仲が悪かったわけでもないし、母とよく一緒に買い物したり、食事をしたりもした。
就職しても、あいかわらずそんな調子。転職する際も家にいるという事が考えられないから、2、3日で仕事を見つけて、今日からでも働きますと、間髪入れずに働いた。
そして、結婚。仕事はしていたので、初めて勤務後を家で過ごすことになった。初めはそれさえも心配だった。その時間どうしよう…と。でも夕食を作ったり、家事をしないといけなかったので、その不安からは逃れる事ができた。
一番怖かったのが、妊娠した時
子供ができたら、正社員での仕事はやめて、子どもを育てる生活にチェンジしたいと漠然と昔から思っていて、妊娠がわかって初めて仕事をやめた。
その時は朝起きて主人を送り出してから、うわーどーしよー。何もすることがない。でかけてみては、かわいいと思うものをたくさん買う。これではいけないと家にこもる。すると罪悪感が湧く。こんなことをしていていいのだろうかと。
そして出産。子供の世話といっても大したことはないし、散歩と行ってもベビーカーに乗せて、せいぜい30分を1日2回程度。ほかにはやることがない。
2歳になる頃から、赤ちゃんクラスの教室がいろいろ増えてきて、月曜から金曜まで全部予定をいれた。
その教室に入るまで、地獄のような数年だった。
ママ友にも何をして過ごしているの?と聞いても、子供の世話をしていたら、あっという間に一日が過ぎるよと言われて、それ以上もう聞けなくて。
それなりにしっかり子育てはしていたつもり。手作りで離乳食も作っていたし、布おむつで育てたし、そんなに手を抜いたつもりはないけど、時間はありあまった。手のかからない子だったのも、あるのかもしれないけれど。
パートを始める
子供が幼稚園に入園した次の月から、パートを始めた。すごく忙しくなった。
朝起きて、朝食の用意・私のお弁当作り・夕食の材料を切り。子供を幼稚園に送り、そのまま職場に向かい、仕事を終えて、そのまま幼稚園にお迎え。子供をお風呂に入れて、すごい勢いで夕食を作って食べて、寝かしつけて、1日終了。やっと私の人生を取り戻した気がした。
だれかに必要とされる。やらなければいけないことがある。毎日が楽しくて仕方がなかった。働いていなかった数年間とは見違える様な毎日。私は本当に生き生きとしていたと思う。毎日があわただしかったけれど、根を吐くことはなかった。
専業主婦 再開
そろそろ他の仕事をしようかなと考え、その旨を会社に伝えた頃、コロナが流行り出した。仕事はスムーズにやめられたものの、子供の学校が緊急事態宣言で休校になり、なんとなく新しい仕事を探すのももう少しコロナが収まってからにしよう。と何気なく専業主婦を再開した。そしてちょうど少し前から、家を建て替える話がでていて、色々と調べたりするのに時間を費やした。あれよあれよと言う間に時間がすぎて、気づいたらもう2年と少し。2年以上も苦手だと思っていた専業主婦してる。でもこの2年は前の数年とは違う、すごく楽しい専業主婦生活。なにがどうちがうのだろう?少し考えてみた。
気づいた事
それなりに年齢を重ね、気づかないうちに自分もかわっていたのかもしれない。以前は人と比べて、何もしないでいると置いてけぼりにされるのでは、と心配だった。でも今は、人は人、私は私と思えるようになって、心に余裕ができたのかも。そして、人が必要でも私には必要ではない。その反対もあったりして、ゆっくりとその判断ができるようになったのだと思う。あの頃は全てを手に入れようと急いでいたのかもしれない。
今のわたし
今は、朝から今日は何をしようかと楽しみで仕方がない。でかけようか、パンを焼こうか、刺繍をしようか…
こんなゆったりと時間が使えることを今は幸せに思う。
でもまた数年後には違う私に出会えるかも。それも、また楽しみ
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